加硫試験機:MDR 3000

ISO6502準拠

 

製品概要


0.01°から5°までのオシレーション振幅でゴムコンパウンドを試験するローターレスレオメーター。エラストマー及びゴムコンパウンドの加硫前/中/後の粘弾性を測定するように設計された、動的なゴムプロセス分析装置です。
測定結果により「加工性」「加硫特性」「加硫速度」「加硫後のコンパウンドの特性」などの正確な情報を知ることが出来ます。一台でフルレンジのレオメーター項目を試験できるように設計されているので、ポリマーまたは原材料、加硫コンパウンドの基礎物性、最終物性の評価も可能です。さらに材料の加工性の評価もいたします。
また、分析ソフトウエア「モンコントロール」と組み合わせることでユーザーの仕様に合わせたプログラム・任意の試験シーケンスを柔軟に構成し、「等温試験」「非等温試験」「角速度依存性」「周波数依存性」「温度依存性」「せん断速度依存性」「応力緩和」「遅延」「ヒステリシス」「引張」などの単独の特性、コンビネーション特性をプログラムする事が可能です。
さらに、2チャンネルの圧縮エアーを使用した冷却機構が標準装備され、上側ダイ・下側ダイを独立したエアーで冷却します。それによりサンプル温度の高速制御が可能になり、通常エアーまたは事前冷却された圧縮エアー等選択して使用できます。
本体は堅牢に設計されているため研究室だけでなく、工場に直接設置して品質管理のお役に立ちます。
※測定はISO 6502 / ASTM D 5289 / DIN 53529に準拠。

主な特徴

◎測定コストの低減。
◎バッチリリースの短納期化。(品質管理データ、加硫状態、加硫特性などを一試験で評価可能)
◎不良品・歩留まりの改善。
◎加工プロセスの効率向上。
◎開発サイクルの短納期化・単純化。
◎分析ソフトウエアは直感的でシンプルな操作性なので経験値は必要ありません。
◎事前のサンプル加工が不要。

装置構成

◎レオメーター本体
◎解析ソフトウエアMonControl内蔵コンピュータ
◎ワイドスクリーンモニタ
◎キーボード
◎マウス
◎プリンター

装置概要

テストチャンバーは圧縮空気による開閉システムが装備され、上側チャンバーを下側チャンバーに対して開閉します。
上下チャンバーが閉じるとバイコニカルの試験構成となります。バイコニカルダイを使用することによりサンプルのダイ中心からの位置にかかわらず同じせん断速度を与えることが可能です。
上側ダイを閉じるフォースは0.45MPa以上のエアーを供給する環境で11.6kN です。このフォースにより上側ダイは完全に閉じられ、試験中・加硫中も閉じた状態を維持します。
テストチャンバーはいつでも開けることが可能です。

ユーザーを保護するため、テストチャンバーを閉じる前に装置前面の安全シールドが降ります。試験と試験の間にチャンバーを手動で閉じる場合はスタンバイモードで行います。
試験チャンバーが開いてから、安全シールドが開くまでの遅延時間はソフトウエアで設定します。レオメーター背面には試験中に発生したガスを排気するためのサクションポートが装備されています。

上下ダイの電気ヒーターによる温度制御はソフトウエアMonControlで行います。上下独立した温度制御となります。温度計測はPT100で行い、加熱はスパイラル巻の加熱フィルムで行います。これらはダイ内のすべての部分での温度一定性を保証するために採用しています。上下チャンバーは独立した圧縮空気による冷却回路も装備し、PID制御されます。冷却システムは試験設定で自在にプログラム可能です。例えば、試験中に冷却することによりサンプルからの放熱抵抗を試験できます。

サンプルであるゴム混合物は下側チャンバーから与えられるサイン波のひねりにさらされます。D-RPA 3000は振幅を0.0001°から180°の範囲で、周波数を0.001Hzから100Hzの範囲で任意に設定可能です。

ひねり動作は独自設計のセラミックベアリング、精密組立の高精度トルクモーターを使用します。モーターは下側ダイシャフトに直接搭載されます。モーターはソフトウエアと負荷防止機能付きの高分解能のモーターコントローラで動作を制御されます。

下側ダイの動作に対する反応トルクは上側ダイに装備される高分解能のストレインゲージで測定されます。このトランスデューサは試験チャンバー内の圧力も測定します。
試験の制御、データ収集は解析ソフトウエアMonControlをインストールしたコンピュータで行います。測定データの保存、解析にはSQL形式のデータベースを使用します。試験ごとに材料の粘弾性に基づく1,500以上の時間、トルク特性の測定結果で評価、解析が可能です。

試験一覧

様々な材料評価に対応するため、幅広い試験方法・試験パラメーター・計算・評価オプションをご用意。

▶測定結果

トルク
弾性モジュラス S‘ 
粘性モジュラス S‘‘
加硫速度
スコーチ時間
法線応力 P (オプション)

▶同定可能な項目

・トルク S’ 、S’
・複素トルク S*
・損失正接Tangent-delta
・圧力 (オプション)

オプション

◎圧力測定オプション
トルクとフォースを同時計測できるトランスデューサを使用し、トルクの他に試験チャンバーの圧力も測定。各試験前には、トランスデューサ及びアンプは自動校正されます。このシステムにはセカンド・アンプ・システムが含まれ、リアルタイムでトルクと法線応力を測定します。

◎空冷システム
システムは電熱ヒーターと圧縮空気による強制冷却を上下独立して装備し、PID制御で温度を管理します。MDRモードでは強制空冷により高温試験から低温試験への移行を素早く行えます。そのため、試験時間の短縮、安定化させる時間の短縮、オペレータの待ち時間などを短縮します。非等温やRPAモード試験も試験設定で構成可能です。その場合、試験中の温度降下率の指定やステップ温度試験、高せん断下でのせん断発熱を試験可能です。

◎高速データ取り込みシステム
高速DAQは測定値の分解能取り込みとトルク、モーターポジション信号の高精度制御ができます。
両チャンネルとも24bit・180KHzで同時に取り込み、制御を行います。すべてのデータはPCに取り込まれ、リアルタイムカーネル部でオンライン計算処理されます。生データストリームをRAMに保存することも可能で、フーリエ変換レオロジーの計算などに最適です。

ソフトウェア

▶解析ソフトウエア「モンコントロール
モンコントロールは試験を「構成→設定→実行」するための解析ソフトウエアです。試験サンプルを挿入した後はオペレーターの操作は不要で、すべて自動で試験します。
D-RPA 3000との組み合わせで様々な試験パラメーターを使用し、サンプル物性を幅広く評価することが可能です。
 
▶自由に設定可能な試験パラメーター。
・温度
・オシレーション周波数
・オシレーション振幅
・時間
・サンプリング・レート
・測定サイクル数
・圧力 (オプション)
・ダイギャップ (オプション)

仕 様

オシレーション振幅角度  ◎±0.01° 〜 ±5°
(ソフトウェアによる可変式)
オシレーション周波数  1.667Hz(100cpm)
トルク範囲 0.01 〜 250dNm
準拠標準 ISO 6502
ASTM D 5289
DIN 53529
ダイ構成 ダブルコーン密閉式(バイコニカル)
ドライブシステム Direct,
wearless servo drive system
温度制御 室温 〜 最高232 °C
測定項目 トルク(dNm・lbf.in・kgf.cm)
温度
圧力
時間
せん断速度
加硫速度
取得データ S’
S’’
S*
tan δ
 phase angle
 cure speed
インターフェイス Ethernet(10/100 MBit)
USB (int.)
 CFカード(int.)
RS232(オプション)
電源仕様 単相:200V - 240V 定格:6A 50/60Hz
本体サイズ(mm) W:680 × D:600 × H:1520
重 量 180kg
オプション オートサンプラー
ダイ内圧測定用トランスデューサ
冷却オプション MCool 10(10℃までの冷却)
オートサンプラー種類 サンプル数 利用の可否
リニア式 5
10
回転トレイ式 24
48
100
トレイチェンジャー式 10×24
10×48

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